声優魂 大塚明夫 著 ー声優だけはやめておけー
声優の大塚明夫は言う。
声優だけはやめておけ!
そんな事が書かれた本です。
”声優だけはやめておけ!”と言う理由
第1章 「声優になりたい」奴はバカである
- 声優はハイリスク、ローリターン
- 自分で仕事を作り出すことも出来ず、受け身の仕事。
- 声優養成所に入り声優プロダクションに所属しても、定期的に仕事を貰える訳ではない。
- そして一度役を貰えても次があるかどうかも分からない自由業。
- 仕事の数に対して声優の数が多すぎる。ほとんどの人が仕事にあぶれる。
- 人気がすべて、だが人気で出世はできない。
ー使い続けてもらえる実力がないと人気は一過性のもの - ほとんどの声優がローンを組めない
本に書かれている、著者が「声優をおススメしない理由」を
いくつかピックアップしてみました。
声優だけで食べていくのはなかなか大変なようです。
芸術に共通する考え方
第3章「声づくり」なんぞに励むボンクラどもへ。では
声優をやっていくためにやらなければならないこと。必要な事が書かれていました。
その内容には、歌にも共通するものがあるな。と感じた記述も。
- 「声づくり」ではなく「役づくり」ができるのがプロである
- 嘘をつかず、息を吸え
- 感情のストックを増やせ
- 基礎稽古の重要さ
- ファンは感動についてくる
などなど
声優の仕事は良い声を出す事ではなく、役作りをすることなんですね。
それは声優だけでなく、歌にも言える事
(特にミュージカルやオペラなんかは同じ部類だと思う)
歌と言うよりも芸能全般に共通のものかもしれないですね。
「声優=演じる事」をする場を他に探してみる
昔は声優に憧れた事もある私。
(なので、この本にも興味を持った訳です)
結局、当時東京にしかなかった養成所に通う為、一人上京する勇気がなく断念しましたが、
今となっては、(現実を考えると)声優にならなくて正解だったと思っています。
多分、声優になれたとしても生活は出来なかっただろうと思います。
でも演じるという点では歌(特にオペラやミュージカル)も似たようなもの。
元々は「声優になりたい」から始まって紆余曲折を経て、
今、趣味としての歌にたどり着いた私ですが、
ある意味、これで正解だったと思ってます。
演じる事を仕事としてではなく、趣味としてやるぶんにはとっても良いと、
今の私なら思います。
劇団に入るもよし、合唱団に入るのも良し、
一般市民でも芸術活動をする場というのは探せばあります。
そういう団体に入ってしまえば仲間も増えるし、
好きだった演じる事を経済的理由でやめなければならない可能性も減る。
あと、現代においては複業の1つとしての「声優」っていうのもアリかもしれない。
と、ふと思いました。
ただ片手間で出来るかどうかは…。難しいとは思いますが💦
つまりは声優の仕事を収入の柱にするのは難しい。やめておけ。
という事なんだと、読んでいて思いました。