タカラジェンヌ別れの言葉ー退団挨拶から振り返る宝塚人生 阿部彩子 著 後編

後編は私も知っているジェンヌさんたちのご挨拶を列記しました。

思い入れが強い分、コメントも多めになってしまいますがご容赦を。

スターさんたちの退団挨拶

未沙 のえる(みさ のえる)
「お箸が転んでもおかしい年頃から、やけに涙もろくなった今日まで、ひたすら夢中で歩いてまいりました。
宝塚歌劇団未沙のえるの看板を、今、下ろします。」

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この方のコメディセンスは本当に抜群でした。本当に楽しませてもらいました。
この方の役で印象に残っているのは、やっぱり「ME&MY GIRL」のパーチェスターですね。
~♪~おーやしきの弁護士がもーしあげる~♪~の歌はこの方のお声で脳内再生されます。

和央 ようか(わお ようか)
「今日、私は宝塚の和央ようかに別れを告げます。
みなさまの心の中にいつまでもいつまでも和央ようかが息づいていますように。」

花總 まり(はなふさ まり)
「和央さん、和央さんのファンのみなさま、今日まで本当にありがとうございました。」

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トップ娘役在位最長記録保持者。彼女が星組でいきなり目立つ役(ミーミル)をやっていた時は「誰!?」と思いましたが、本当にすばらしいご活躍。
この間東宝の「エリザベート」も最後。ということで、ご挨拶されたそうですが、雪組での初演の「エリザベート」で「私だけに」を歌う彼女を《高音大丈夫か!?》とハラハラしながら観ていたのを今でも思い出します。

樹里 咲穂(じゅり さきほ)
「私、小学校も中学校も高校の時も、明るいというにはちょっと遠いというか、すごく地味で、ちょっと暗い人だったなーと思いました。
こんなショーでコメディアンまでさせていただけるくらい明るい性格にしてくれたのは、この宝塚です。」

紫吹 淳(しぶき じゅん)
「私にとって宝塚は現実そのものでした。でもきっと明日からは、私にとっての宝塚は夢の世界だったと思いながら、新しい朝を迎えるのだと思います。

絵麻緒 ゆう(えまお ゆう)
「この笑顔が保たれたのも、みなさまの愛の力だと思っています。」

匠 ひびき(たくみ ひびき)
「宝塚で出会った方々すべてがチャーリー頑張れ、チャーリー負けるなと私の背中を押してくれました。」

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チャーリーさんで(個人的に)印象に残っている役は「ブラック・ジャック」のカゲ役ですね。
ダンサーであるヤン(安寿ミラ)さんのカゲでも遜色なく、素晴らしいダンスを見せてくれました。

真琴 つばさ(まこと つばさ)
「みなさまに喜んでいただけること、それが私の生きがいでした。
こんなことを言うと、なんてカッコつけたヤツだと思われるでしょうが、私の生きた道はそんなによくできたものではなく、時にはどうしようもなく自分勝手でワガママな道を通したりして。
でも見守ってくださる人がいてくださったからこそ、その道を駆け抜ける事ができました。」

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真琴さんも割と個性のあるジェンヌさんの印象があります。
彼女がトップの頃は宝塚観劇から離れてしまっていたので、
個人的に印象に残っているのは、花組時代の「メランコリック・ジゴロ」のバロットかな?
イキがってるけど可愛かった印象の役でした。

姿月 あさと(しづき あさと)
「私はここにいるみんなと、何もなかったところに宙というものを作ることができました。
いつも上を見るとどこにいても宙は見えるので、いつも上を見て歩いていきたいと思います。」

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この方の歌が好きでした。ほのぼのとした雰囲気も好きでしたね。

真矢 みき(まや みき)
「私は人前で話を述べられるような人間ではございませんでした。
でも、ひとりひとりの人が私に愛をくださって、支えてくださって、今こんなに笑って挨拶することができるようになりました。」

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正直、歌もダンスも技術的にスゴいわけではなかったけれど、彼女の個性が宝塚に旋風を巻き起こした。そんなジェンヌさんでしたね。
彼女のコメディセンスは抜群で、私も沢山の笑顔を貰いました。絶妙な間が笑いを生むんですよね。
あとクールなヤンさん(安寿ミラ)と個性的なミキちゃんとのコンビ。本当に大好きでした。
ヤンミキ時代。娘役トップのみはるちゃんも好きでしたし、私が一番舞台を観ていた時代だったかもしれません。

久世 星佳(くぜ せいか)
「大好きな男役の制服、燕尾服を脱いで、宝塚の制服、紋付と緑の袴で降りてきたのは、16年前に中学を卒業して放ってきた両親へのせめてもの嫁に行けない娘からの親孝行でございます。」

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久世さんも大好きでした。芝居の人でしたよね。

目立つわけではないけれど、渋い上手さみたいなのがあったのと、トップ路線なんか気にしていなさそうな飄々とした雰囲気も好きでしたね。
彼女のバウ主演公演「BLUFF」がメチャクチャ好きで、今でも主題歌のサビは何となく覚えています。
あの作品の世界観も好きで、あの作品で演出家、正塚先生の名前を覚えました。

天海 祐希(あまみ ゆうき)
「大好きな、そして私の誇る戦友たちが、どこへ行っても必ず勝利に導かれますことを、どこにいても祈りたいと思っています。」

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若くしてトップになったため、男男していないナチュラルで現代的な男役さんでしたね。
歌声が必ず(?)裏返るのもご愛敬。
観劇していた当時はなにも考えずに見ていましたが、退団後に改めて華のある、お客さんの呼べるトップさんだったんだな。と感じました。
昨年、劇団新感線の「薔薇とサムライ2」で彼女の久しぶりの舞台姿を見ましたが、お年を経てもやはりオーラは凄かったです。

麻乃 佳世(あさの かよ)
「今は役目を果たし終えた充実感と、明日から当たり前であった世界から離れていく寂しさとで、複雑な心境です。」

紫苑 ゆう(しおん ゆう)
「ただ好きなことだけを続けてきた私を温かい愛で包んでくださり、そしてこんなに幸せにしてくださった全ての皆さんが、私よりももっともっと幸せでいてくださるように、どこにいても祈り続けています。」

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シメさんも好きでした。ノーブルな雰囲気なのに、ショーなどではすごく楽しそうに歌ったり踊ったりしている姿に幸せを一杯貰いました。
東京でしか出演出来なかった「うたかたの恋」のルドフル。生の舞台で観たかった!
TVの放送でチラッと見た気もしますが、相手役のあやかちゃんと並んだら、さぞかし美しかったことと思います💖

涼風 真世(すずかぜ まよ)
「私にとって人生の中での宝塚は、幸せであって、夢です。」

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彼女は本当に歌が上手くてインパクトのある歌い方をしてましたね。
今も外部の舞台で活躍中ですが、多分彼女のトップの頃が一番月組観劇していたかもしれません。
カナメちゃんが好き。というよりは、彼女の歌が好きでした。

杜 けあき(もり けあき)
「登山家がひとつの山を極めれば、次はもっと高い山に登るように、杜けあきもこの世に人間として生を受けた以上、いつも前を向いてずっと進んで行きたいと思ったのでございます。」

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カリンチョさんの歌も好きでした。包容力があるお声で歌うま。
この頃、結構真似して歌っていましたね(笑)

まとめ

実際にお顔とお名前を認識しながらみていたジェンヌさんでも、思い入れのある方とそうでもない方と別れてしまいました💦

もちろん私の観劇していた頃にトップだった方や、
その頃2番手3番手で私が好きだったスターさんなどは思い入れも強かったりします。
偏っててすみません💦

ちょうどこの辺りの方々がスターさんだった頃、私は一番宝塚を観劇していました。
この頃は今よりもずっとチケットは取りやすかった。

その後、宝塚を再び観劇するようになったのが、コロナ前(明日海さん、珠城さん、望海さん、紅さん、真風さん)頃です。
そして現在に至る。

また宝塚関係の本を見つけたら、こちらでご紹介したいと思います。