この週末は門下内での公開レッスンを聴講&受講してまいりました。
人前で歌うというのは、とても緊張します。
緊張して、練習ではありえなかった失敗をしたりする事も多いのですが、
そんな状態を克服するための思考(考え方)や、
そこに至るまでの経験談を書いてみたいと思います。
公開レッスンとは
週末に行われた「歌の公開レッスン」とは門下発表会の本番に向けて
お客さんのいる前で20分程度のレッスンを受ける。と、言うもの。
いつものレッスンと違うのは人前で歌う。と言うこと。
人前で、レッスンを受けることによって
本番に向けて、少しでも緊張に慣れる為の絶好の機会となります。
また、聴いている人(客)も同じ門下の生徒が多いので、
他の同門生の進化状況を知ることが出来て、
「自分も頑張らなければ!」と励みになる会でもあります。
緊張との闘い
練習では歌えるんだけど、本番で人前だと緊張でちゃんと歌えなくなる。
私も昔はそうでした。
緊張で声は震えるし、頭真っ白になって練習ではやったことのない失敗をしたり。
本当に本番が苦手でした
でも歌をやりたいのなら、これではいけない!
でも本番では上手くいかない💦
それの繰り返しで本当に本当に本番は苦手でした。
どうしたら緊張せずに歌えるの?
と、人に聞いたこともありました。
答えは「場数を踏むことかな?」と言われました。
場数?
場数踏んだらどうなるの?
感情的には全然納得出来なくて❓❓と言った感じ💦
本番で堂々と歌える人が羨ましかったし、なんであんな堂々と歌えるんだろう?
自分に自信があるからかな?
羨ましい!
と思ってました。
諦めの境地
基本、門下生全員出演の発表会に出る度に、
力不足を思い知ったり、失敗の連続で毎回落ち込む本番。
何度も失敗を経て、激しく落ち込んだ後にやって来たのは諦めの境地でした。
どうせ下手なんだから、失敗しても当たり前。
「私は下手くそですよ~!」と開き直れるようになったのです
自分を「下手だからこの扱いは当たり前」
「下積みから始めよう」
そんな感じで、
下手くそだから失敗しても当たり前。
これが今の私の実力。
仕方ない。
と諦めることにしたのです。
諦めた後の気持ちの変化
でも歌うのは好きなので、レッスンは続けました。
歌うことで自分も元気になれるし、
レッスンも楽しかった。
なので、門下生全員出演の発表会も下手なりに出続けました
その度に「どうせ下手だから失敗しても仕方ない」
「下手くそだから今の自分の出来る事を全部出すしか方法がない」
と思うようになり、
それまでの本番前は、自分の緊張を押さえる事に一生懸命だったのですが、
段々と緊張よりも「今回の課題」に気持ちを持って行くようになりました。
下手くそだから今の自分が出来る事をやるしかないのです💦
今回の課題は体を引き上げて歌う!
とか、
発声の場所を口の中のこの辺で!
とか、
どうせ下手なんだから。と思うと
今、出来る事、やるべき事に気持ちを持って行けるようになって来たのです。
緊張のコントロール法
もちろん諦めの境地に辿り着いたすぐの頃は、
緊張と課題とが入り交じって半々位でしたが、
緊張してきたら課題を思い出してシミュレーションし、
気持ちを課題の方へ持って行くようにしてました。
そうする事でいつしか過度の緊張は減り、
今では歌いながら自分で自分の歌を分析出来る位になってきました
もちろん今でも緊張はします。
でもそんな時は
「どうせ私は下手くそだし~」と思って気を落ち着かせます。
緊張が完全に無くなることはないけれど、
これで少しマシになるのです。
なので、出演者の中で、一番下っ端の下手くそポジションの演奏会の方が
今でも気が楽に歌う事ができます。
逆に周囲に期待されるとメチャメチャ緊張します(めったにありませんが(笑))
なので、コンクールに挑戦!とか
歌で競うような所に出たいとはあまり思わなくて、
今でもひっそりと、出られる所で歌ってる感じです(笑)
ミュージカルやオペラなど役として歌う時の方が、
緊張する部分の自我が麻痺(?)するので、緊張の度合いも減ります。
なので、そういう場で歌う方が気楽だし好きだったりします。
諦めて見えてくるもの
過度に緊張するタイプの真っ只中に居る人にとっては
「人前で歌うなんてとんでもない!」って思うかもしれません。
でもどうしてもやらなければならないことや、自分がやり続けたいことならば、
それに必要な緊張とも上手く付き合っていかなければなりません。
そして意外な事に、失敗の経験は武器にもなる。と最近思うようになりました。
どんなに上手い人でも本番は緊張します。
そこで、一杯失敗の経験があると失敗が当たり前で怖くなくなっていくため、緊張感も少なくなる。
と、実力が出しやすくなるのです。
私よりも上手な人でも本番で実力を発揮できない場面を沢山みてきました。
そんな場面に出くわすうちに、多くの失敗経験は武器なのかもしれない。と思うようになってきました。
傷付くのは怖いですが、まずはやってみる。
とことんやってみて、一杯失敗もして、諦めの境地に入ってから見えて来る事もありますよ。
という体験談でした。